柏餅の葉っぱって取りにくくてわずらわしいのに、どうしてお餅に巻く必要があるのでしょうか?
そもそも葉っぱに裏表があるのか気になります。
柏餅の葉っぱは、取ってしまったらただのあんこ入りのお餅になってしまいます。そのため、何か意味はあるのかもしれませんが、はっきりした理由は分からないですよね。
そこで今回は、柏餅に葉っぱを付ける理由や葉っぱの裏表について、さらに葉っぱを長持ちさせる保存方法まで、柏餅の葉っぱにまつわる疑問を徹底解説します!
柏餅の葉っぱには裏表はある?
柏餅を手作りしたことがある人なら知っているかもしれませんが、柏餅の葉っぱには裏表が存在します。
柏の葉の表面はツルツルしていて色が濃く、裏面はザラザラして若干白っぽく、葉脈がはっきり見えるのが特徴です。
西荻 三原堂
— 八島ゆかり (@Yashiinho) April 22, 2022
味噌あん柏餅
薄桃色のお餅、薄黄色のあんこ、裏表で色と質感が異なる灰緑の柏の葉。食べてしまって名残惜しく香りを楽しむ。 pic.twitter.com/Xpz8V4nead
こちらのツイートの写真を見ると、表はツルツル、裏は白っぽくザラッとしているのがよく分かります。
今まで柏餅を食べるときに葉っぱの裏表なんて気にしたことはなかったのですが、裏表の違いが分かると意味もなくチェックしたくなっちゃいますね。
そんな柏餅の葉っぱの裏表ですが、実は柏餅にとってとても大切なポイントなんですよ!
そのポイントも合わせて、ここからは柏餅の葉っぱを付ける理由や葉っぱの巻き方を解説していきます。
柏餅に葉っぱを付ける理由や巻き方を紹介
柏餅の葉っぱの裏表があることは分かったのですが、柏餅に葉っぱを付ける理由はなんなのでしょうか?また理由次第では、葉っぱの巻き方も変わるのでしょうか?
そんな疑問について解説していきます。
葉っぱを付ける理由
柏餅の葉っぱには色んな意味があるのですが、まずお餅に葉っぱが巻いてあることで、食べるときに手にお餅がくっつきにくくなり、食べやすくなります。
また、柏餅の葉っぱには「オイゲノール」という香り成分が含まれていて、柏の葉を巻いて蒸すことで葉っぱの香りがお餅に移り、香り高く美味しい柏餅になるんですよ。
さらにその香り成分には、防腐や抗菌作用があり柏餅を長持ちさせることができるうえに防虫効果まであるので、衛生的な面からも柏の葉は大活躍しています。
- 手にくっつきにくくする
- 香り付け
- 防腐抗菌と防虫効果
何の変哲もない普通の葉っぱかと思いきや、この1枚にこんなに色んな効果が秘められていたなんて驚きですよね!
私たちが柏餅を美味しく食べられるのは、柏の葉っぱが巻いてるおかげだったのです。
葉っぱの巻き方
色々な効果がある柏餅の葉っぱの力を、最大限に引き出すための巻き方というのはあるのでしょうか?
基本的に裏表によって葉っぱの効果に違いはなく、食べるときに葉っぱをはがしやすくするために、ツルツルした表面を内側にしてお餅を挟むように巻くのが定番です。
ただ和菓子屋さんによっては、柏餅に入っているあんこの種類を見分けるために、葉っぱの裏表を使い分けていることもあるんですよ!
というのも、柏餅に使うあんこは小豆あんがポピュラーですが、まれに味噌あんを使うことがあります。
そのときに、葉っぱの表面を内側にした柏餅は小豆あん、葉っぱの裏側を内側にした柏餅は味噌あんというように、中身を間違えない工夫として葉っぱの裏表を活用しています。
これによって、お店の人もお客さんもあんこの種類を見分けることができるので、葉っぱの裏表は柏餅にとってとても大切なポイントとなっているのです♪
お店によっては、つぶあんとねりあんで使い分けていたりと多少の違いはありますが、色々なあんこをつかう柏餅ならではの工夫ですよね。
ちなみに柏の葉っぱの裏表は、初めて見る人でも比較的簡単に見分けられるので、柏餅を買うときに葉っぱの向きにも注目してみてくださいね。
最後に、柏餅を手作りする人のために、柏餅の葉っぱの保存方法について解説していきます!
柏餅の葉っぱの保存方法と注意点
柏餅を作る人のために、柏餅の葉っぱの保存方法と保存するときの注意点を解説します。
ちょっとしたポイントで、保存の質が変わってくるので、ぜひチェックしておいてくださいね!
市販の葉の場合
市販の葉を保存するときは、パッケージに書いてある保存方法を守っておけばOKです。
最近は真空パックされているものが多く、未開封であれば常温もしくは冷蔵庫で保存することができます。
柏の葉は空気に触れた状態で冷凍すると乾燥により割れてしまう可能性があるため、真空パックではない場合の冷凍保存はおすすめしません。
生の葉っぱの場合
自分で収穫した葉っぱを保存したい場合は、葉っぱを蒸してから完全に乾燥させた状態で保存する方法が簡単です。
柏の葉の緑色は熱によって失われてしまう性質のため茶葉になってしまいますが、柏餅の味には影響ないので安心してくださいね。
使うときは熱湯で10分ほど茹でてあげると、柔らかさが戻りキレイにお餅を巻くことができます。
乾燥させる方法以外では、葉っぱを塩漬けする方法もあります。
容器に葉っぱと塩を交互に重ね、そこに白梅酢と焼酎を入れて密閉し2〜3日漬けておくと、葉っぱが塩漬けになります。
長期保存したいときは、塩抜きせずそのまま真空パックにして冷凍庫に入れておくと1年ほどは保存ができますよ。
柏餅の葉っぱはどのような保存方法を使うにしても、真空パックで空気に触れさせないだけで格段に保存期間が伸びるので、柏餅を葉っぱから手作りしたい人は、ぜひ真空パック機の導入を検討してみてくださいね。
保存した葉っぱを使う時の注意点
長期保存した葉っぱを使うときは、ちょっとした注意点があります。
市販の葉は、開封後に残ったら、ラップなどを使ってできるだけ密閉してから冷蔵庫で保存し、1週間を目安になるべく早く使い切りましょう。
一度密封を解いてしまうと、空気に触れて腐食が進んでいきますので、長期保存には向きません。
乾燥させて保存した葉は、10分ほど茹でてアク抜きしてから使ってください。
もともと柏の葉はアクが強く、アクが残っているとお餅に色移りしてしまうこともあるので、アク抜きは十分に行ってくださいね。
まとめ
今回は、柏餅に葉っぱを付ける理由や葉っぱの裏表について、さらに葉っぱを長持ちさせる保存方法まで、柏餅の葉っぱにまつわる疑問を徹底解説しました!
- 柏の葉っぱは表がツルツル、裏がザラザラで白っぽい
- 柏餅の葉っぱには、香り付けの他に防腐、抗菌、防虫効果がある
- 柏の葉っぱの長期保存には真空パックがおすすめ!
柏餅の葉っぱって食べるときには邪魔だなぁなんて思っていましたが、柏餅を作った昔の人の色々な知恵がその1枚に込められていたことを考えると感慨深いですよね。
もし家族や友人たちと柏餅を食べる機会があるときは、ぜひ今回ご紹介した柏餅の葉っぱに関する豆知識をみんなにシェアしてあげてください!